サイト説明

※水場スポットについて
飲水可能でないかと思われるスポットについて記載をしているが、確認はしておりません。また飲水不可のスポットについても記載していることがあります。飲水については各自の責任においておこなってください。

植村直己冒険館



子供の頃父が突然家族を映画に連れて行ってくれた。
その映画が”植村直己物語”。記憶にある限り、家族全員で映画に行ったのはこの1本のみ。なぜ唐突にこの映画だったのか。父は昔登山を趣味にしていたようで、もしかしたら植村氏の事を尊敬というか良く知っての事だったのかもしれない。
そんな事もあって、植村氏の存在については知っていた。
ざっと説明すると日本人として初のエベレスト登頂。世界初の五大陸最高峰登頂。他にもアマゾン川を下ったり、北極に犬ぞりで行ったり、世界屈指の冒険者との事。消息を絶って以降国民栄誉賞も受けている。冒険館のある豊岡市日高町は彼の生誕の地。

冒険館について周りを見回したが、館の外観が見えない。入り口も良く分からなかったが、駐車場入り口近くから通路が延びている。両側を高い壁に挟まれた長い通路で、氷山のクレパスを表現しているらしい。通路の脇には木々が植えられ、施設内は地上とも地下とも思える状態。

この施設は公共建築百選に選ばれている。名だたる歴史をもった施設や大規模建築物の並ぶ中、この規模でたいしたもんだ。

自称”クレパス”の通路を抜けてドアを空けると受付。まずは17分の映画。植村氏の生誕からのプロフィールやら、冒険の歴史の数々の説明。たしかにオール展示よりは分かりやすかった。


その後は展示スペースへ。登頂に実際に使用されたシュラフやら服、装備類、機材の数々。良く使い込んであって彼独自の工夫など凝らされており、極地の厳しさが良く伝わる。テントやソリが実際配置されており、中に入って体験できるようになっている。テントにもぐりこんでみて、こんな所でマイナス何十度かをすごすのかと驚かされるし、ソリも驚くほどちいさく簡素なつくりだ。
なんとか目先を変えようという感じで置かれた動く立体絵本は意味不明。周りを本物に囲まれて浮きまくってる。

他に植村直己冒険賞受賞者の紹介。この時は11年かけて地球を自転車で2週された方の関連展示。自転車や写真展示など。日本でもさまざまな冒険にチャレンジされている方がいるという事をはじめて知る。この施設がなければ、こういった展示も見られないと思う。ここを見て、自分も挑戦しようという気になれば、新たな世代に植村氏の意思が引き継がれる事にもなる。
後は、太平洋横断に挑戦し、失敗した後4年半をかけて再び日本に流れ着いたゴンドラの展示。たまたまではあるが、このニュースは見た覚えがあり興味深く見る事が出来た。

それにしても映画関連の展示を見かけなかった。おおよそ映画化にでもなれば、出演者の植村氏に対する想いを文章にしたものとか、撮影風景の展示パネルやらありそうなもんだが、ポスターの一枚も見かけなかった。それでスペース取られなくて良かったといえば良かったが。

大人500円、中学生以下は150円という値段の価値は十分以上にあり。旅の途中に訪れる人も多いようで、その紹介などもされている。せっかくきれいな公園が整備されているので、テントサイトなどに開放してみてはいかがだろうか。植村氏自身も徒歩で日本縦断に挑戦しており、旅人の聖地となったら面白いのに。


記念のストラップ

オフィシャルページ http://www3.city.toyooka.lg.jp/boukenkan/index.html

2010/9/4訪

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