
「一つ作れるなら二つ作っとけ」映画「コンタクト」の富豪もそんな事言ってたし、使い切れない金を持った人は似たような思考傾向になるんだろうか。
これは是非見てみなくては。とバイクを飛ばした。
到着して近くに石垣が築かれているのを発見。ネットで見た限りでは多田氏はここに城の築城も予定していたとか。近くには駐車場も整備されていたが、紐で締め切られている。石垣にあがってみたが、城を建てるにはあまりに狭いスペース。ここから大仏殿と五重塔がしっかり見える。

いわゆる展望台代わりに造るつもりだったんじゃないだろうか。それにしても全体の感じが清大寺に良く似ている。
近くの駐車場に車を停めてお金を払う。大人800円。日本一の越前大仏が500円だったことを思うと、少し高いのか?

正面の大門にはお決まりの仁王像。形や色が生々しい所が越前大仏のデ・ジャ・ブのようだ。
大門過ぎると大仏殿までの通路。半分は芝がはられ眺めもなかなか。その横には回廊が備わっている。
大仏殿を正面から撮ろうと思うと五重塔が重なってしまう。越前に比べるとこじんまりとまとまった印象。

大仏殿内に足を踏み入れると、これまた日常をぶっ飛ばす内景がひろがる。
鎮座する全身金色の巨大な座像。3人3様の顔立、姿。背中に背負った燃えるような背版も見事。
これまた見た様な壁面に居並ぶ大量の座像。

なるほど今度はそうきたか。目先をきっちり変えてきたようだ。
五重塔は階段で上がるようになっている。それぞれの階には複数の仏像が鎮座しているのみ。後は長楽寺のポスターが多数貼ってある。5階に上がっての景色は、勝山とちがい町並みが見渡せるわけでなく、これまでの道中で散々見てきた深い緑々の森景色。大仏殿も近すぎて越前大仏時のような展望台としての役割を果たされてなかった。多田氏は五重塔好きみたいですが、ここに五重塔が必要かどうかというとはなはだ疑問。
今日は平日という事もあり、そこにいた時間内で見かけた観光客は5人ほど。越前大仏よりは客入りがあったとはいえ、どう考えても少ない。
帰りに駐車場横の土産物屋に立ち寄る。1軒は休日(もしかしたらつぶれている)。となりのさらに小さな土産物屋に入ってみたら、おばあさんのとなりでシャツ1枚になっておじいさんが寝ていた。起き上がったので少し声をかけるととにもかくにも暇との事。たまに観光バスでも来るのかもしれませんが、今日あたりはほとんど商売にならないだろう。みやげ物以外にも埃のかかった冷蔵庫の消臭剤やらが、かごに盛られていたが誰が買うんだろうか。
ここは最初から宗教団体への寄付で建立されたとか。福井勝山へは”故郷に錦をかざる”という目的ではあったが、但馬にはさほど縁もないんだとか。うわさでは多田氏の奥様の実家が檀家だとか。それだけで二百数十億を捻出できるとは。
但馬大仏は平成61年に寄進の発願があったとの事。ちょうど越前大仏完成の直前でもある。越前大仏の製作に関して、多田氏は何度も足を運んで確認をしていたとの話もあるので、越前大仏製作が一段落した時点で、そのエネルギーは枯れることなく次の大仏へと向けられたようだ。
何かへの恩返しのつもりなのかもしれないが、元は運転手・社員の皆さんが汗水たらして稼いだ日銭。彼らはどういった思いでこれら二大仏を見あげるんだろうか。

なるべくお守りっぽくないキーホルダーを探したらこうなった。ランドセル。
長楽寺http://www.tajimadaibutsu.jp/index.html
2010/9/3訪
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